ケーススタディ - Wrycan, Inc.

所在地
米国マサチューセッツ州
分野
XML コンテンツ管理ソフトウェア/コンサルティング
JIRA の用途
ソフトウェア開発の課題/バグ追跡、コンサルティング業務の管理
Confluence の用途
社内ナレッジベース、協同作業要件や仕様書の作成、顧客企業やパートナー企業向けのエクストラネット
JIRA の課題数
3,100 以上
Confluence のページ数
数千ページ
Wrycan 社マネージング ディレクター、ダニエル・リード氏へのインタービュー
Wrycan 社は教育、医療、石油サービスなどの分野の顧客向けにエンドツーエンドの XML ベースのコンテンツ技術を提供しています。会社は小規模ですが急速に成長しており、品質の高い製品と迅速な問題解決に強みを持っています。Wrycan 社は Atlassian JIRA と Atlassian Confluence を活用して少人数で大量の作業をこなすことによってこの両方を実現しています。
さっそくお話を聞いてみましょう。Atlassian の課題追跡ツール JIRA を使い始めるようになった時期ときっかけを教えてください。
必要に迫られたのです。小さな会社の利点は機動的なところだと人は言いますが、それでも機動的になるためには努力が必要です。当社は各人に負担がかかりすぎないようにしながら数多くのお客様のニーズに同時に応えようとしています。プロジェクトが 5 つあってそれぞれについて社員 1 人の半分の時間が取られるとして、5 人もの社員を新たに採用したくはありません。うまくやるには、プロジェクト間で人員を回転させていかなくてはなりません。
4 年ほど前、技術部門のディレクターを呼んで管理と複製がしやすいプロセスを作って欲しいと頼みました。社内開発だけでなく顧客向けのプロジェクトにも使えるようなプロセスです。彼が選んだのが JIRA と Confluence です。それ以前はその場しのぎの方法でやり過ごしていましたが、業務の拡大に伴ってうまく行かなくなってきたのです。
「社内でこんなフレーズが生まれました。『忘れたくなければ JIRA に入れよ』」
ダニエル・リード、Wrycan
Wrycan の社員数は 10 名。5 つのコンサルティングプロジェクトを抱え、ソフトウェア製品の開発にサポートもこなしています。小さい会社にはかなりの作業量ですね。JIRA は御社の業務のさまざまな側面でどのように活用されるようになりましたか?
JIRA の最初の用途は、当社のコンテンツ管理ソフトウェア製品のリリース、バグ、タスク、パッチ、カスタム開発の追跡です。その後、タスク改善や顧客からのサービスの問い合わせなどの追跡を行うコンサルティングタスク管理システムとして活用するようになりました。今では何をするにも当たり前のように JIRA を使っています。社内でこんなフレーズが生まれました。『忘れたくなければ JIRA に入れよ。』 JIRA で既にコンサルティングの課題を 1,000 以上もクローズしました。当社の基幹製品については 800 の課題がありますが、そのうち 570 をクローズしました。
他にも、ロードマップの作成や製品ロードマップにまだ載っていない事項の提案にも JIRA を活用しています。たとえば、新機能のアイデアがある場合は JIRA に追加して実現可能性や開発上の懸案を皆にコメントしてもらうのです。
Wrycan の新入社員の立ち上げに JIRA はどう影響を与えていますか?
Wrycan の新入社員の初日は、ノートパソコン、メールアドレス、JIRA と Confluence のアカウントのセットアップから始まります。当社特有のプロセスや方法に合うように JIRA をカスタマイズしてあります。わざと柔軟性を残した部分もあるので、あらかじめいくつかの点を説明します。たとえば、次の開発サイクルで確実に修正できるように独自の課題分類法を使用しています。
立ち上げにかかる時間について言えば、新入社員は出社初日から即戦力として活躍してくれています。彼らに最初に言うことは、JIRA に登録されている課題をざっと見て会社が取り組んでいる内容を大まかに把握してもらうことです。そこから掘り下げて製品またはコンサルティングプロジェクト内の簡単な課題の解決にあたってもらいます。
JIRA と Confluence は求人ツールとしても非常にいいですね。採用候補者の話では、こういったツールが他の中小企業で使用されている例はほとんど見たことがなく、こうしたノウハウがすぐに活用できるのは当社の大きな強みだと言ってくれます。
御社では Atlassian のきめ細かい権限コントロールは使用していますか?
使用しています。JIRA と Confluence は社外のセキュリティ保護された環境にホストされており、ユーザーグループごとに権限を区別しています。たとえば、オフィスではめったに仕事しないコンサルタントがいるので、社外から完全にアクセスできるようにする必要があります。また、一部の顧客やパートナーには JIRA での課題の閲覧を許可し、課題の登録やクローズはできないようにしてあります。
「Wrycan の新入社員の初日は、ノートパソコン、メールアドレス、JIRA と Confluence のアカウントのセットアップから始まります。」
ダニエル・リード、Wrycan
御社製品のような CMS システムには優れたワークフロー機能が備わっている必要がありますよね。JIRA のワークフロー機能は活用していますか?
はい、活用しています。実際、JIRA のワークフロー エンジンを大幅にカスタマイズして当社製品にも取り入れました。当社の XML コンテンツ管理システムにはワークフロー用 XML ドキュメント タイプが組み込まれています。顧客用に Open Symphony ベースのワークフローを構築してそれらのワークフローを XML として提供しています。顧客はワークフローをアップロードするだけでシステムには新しいワークフローオプションが用意されます。OS ワークフロー システムのさまざまな拡張機能も構築しました。一例として、各ユーザーがコンテンツ改訂を承認するか拒否するかを投票するユーザー投票機能を搭載しました。
Wrycan の成長に伴って JIRA の用途はどのように変化していますか?
現時点では当社の規模はまだ小さく、開発チームが多くの役割を担っています。しかし確実に転換期に来ており、当社製品は大企業に採用されつつあります。これにより専門のコンサルティンググループを抱えてそうしたお客様に対応できるようになっていきます。開発とコンサルティングの間に壁は作りたくありませんが、切り離したいと考えるようになるかもしれません。特定の顧客に関しては既に、JIRA でメインの製品開発プロジェクトとカスタム開発の課題とに分け始めています。他に JIRA の用途で変化が見られるのは顧客サービスの面です。顧客が増えるにつれて顧客からの問い合わせも増えていきます。ここでも JIRA を活用できます。
JIRA のようなツールを使うタイミングや理由について、他の中小企業にどのようなアドバイスをしますか?
当社で使ってみて、JIRA の一番重要な用途は情報の整理と取り出しだと気づきました。同時に、たまに時間を割いて情報を見直し、不要な部分の調整を行うのも重要です。そういった努力を怠ってしまうとシステム内に課題があふれて重複が多数発生し、ブラックホールにはまってしまう可能性があります。
Confluence に話を移しましょう。wiki を採用してから社内プロセスに変化はありましたか?
当社では開発する各製品、コンサルティング作業、そして全パートナーのそれぞれに Confluence スペースを作成しています。社内のナレッジベースや、パートナーや顧客との協同作業用のエクストラネットとして Confluence を活用しています。JIRA と Confluence を統合して使用しているので、一連の課題をリンクさせることができます。基本的なリストを見たい場合は JIRA を参照し、さらに詳しい情報や記録を見たい場合は Confluence スペースを参照するといった具合です。技術仕様書など、Confluence でしか見られないものもあります。Microsoft Word の添付ファイルは使用しないようにしています。すべて wiki に追加しています。
「考え付くものは何でも Confluence に保存しています。開発環境仕様書から今年の休暇予定まで何でもです。」
ダニエル・リード、Wrycan
コンサルティング作業を始めるときは Confluence をどのように活用していますか?
各クライアントは Confluence スペースを持っていて、そこで各社に合わせた仕様書を作成するのです。クライアントはそのスペースでプロジェクトのステータスや進捗を把握できます。プロジェクトの各フェーズを細かく分け、各フェーズの説明文書も当社で作成します。それから印刷して各バージョンについてサインをもらいます。ご存知のように変更は必ず生じますから、変更の追跡も行います。
クライアントはいつでも Confluence スペースをエクスポートして持ち歩くこともできます。開発会社の多くは顧客向けにコンサルティング作業を文書化しませんし、したとしても膨大な Word 文書になってしまい作業内容やプロセスの明確な全体像がつかめないことが多いですね。すべて印刷して目を通すのでない限りは。これではあまり実用的とは言えません。
予想していなかった Confluence の使い道はありますか?
Confluence にはいろいろな用途があるので大変びっくりしています。何かが見つからなかったり分からないことがあると真っ先に Confluence を見ます。知識管理目的だけでも数百ページあります。考え付くものは何でも Confluence に保存しています。開発環境仕様書から今年の休暇予定まで何でもです。しかも皆楽しんでやっています。レッドソックスが優勝した 2004 年のシーズンの選手の言葉を集めたページもあります。私はジョニー・デーモンの言葉がお気に入りです。試合中にどのように体を温めているかを問われて彼はこう答えています。「上下の防寒用肌着を 2 枚重ねにしてるよ。あとはビール。このチームでは特にビールだね。」
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